2017.07.21 『データから観るサッカーの面白さ②〜例え頑張って長く走っても〜』
スポーツの楽しさをお伝えするATHLEADブログ。
みなさん、こんにちは!
コウスケです。
前回に引き続き、サッカーのデータについてのお話を!
前回の記事はコチラから!
『データから観るサッカーの面白さ①〜1人辺り10キロ〜』
ざっくり振り返ると、
Jリーグとブンデスリーガを比較した際に、1チーム平均のトータルの『走行距離』はほぼ変わらないけど、『スプリント回数』が、大幅にドイツの方が多い。
と言うこと。
そして、それを走行距離別にパーセンテージでそれぞれの分布がわかると、ただの『スプリント回数』だけのデータよりも、面白くなりますね。
という話でした。
そこに、僕はさらに、
『ボールの状況』という、軸を加えたいんです。
はい。
ボールの状況とは、なんぞや?
という話ですが、
サッカーというスポーツは、1つのボールをそれぞれのゴールに入れ合う、という単純なスポーツです。
なので、当然1つのボールを、
『どちらかのチームが持ってる』
という状況が生まれます。
便宜上、赤チームvs青チームの対戦を想定すると、
①赤チームボール保持
②青チームボール非保持
③赤チームボール非保持
④青チームボール保持
の4つの状況が生まれます。
そして、その間の状況もあります。
いわゆる、ルーズボールというやつですね。
その状況の分類は2つ。
⑤赤チームが持っていた状況から、どちらもボールを持っていない状態
⑥青チームが持っていた状況から、どちらもボールを持っていない状態
この6つが、ボールを中心として、サッカーのピッチ上に起こっている状況になります。
(※参考「トランジション理論」より引用)
こちらの局面と走行スピード別分布、走行距離を掛け合わせてみてはどうでしょう?
という提案です。
例えば、赤チームは、
ボールを持っている時、①のスプリント回数が多いのか、ボールを持っていない時、③のスプリント回数が多いのか、
ボールを失ったあと、ルーズな状況⑤のスプリント回数が多いのか、それらの区分とゲーム内容を比べた時、ゲームの分析ができると思うのです。
前節、ボールを失った時のスプリント回数、スピードが何%だったのに、今節はその区分のパーセンテージが落ちている、だから切り替えの早さが遅れてる。
それは、なぜか?
疲労なのか?
戦術的なミスなのか?
などなど…
ここまで踏み込んで、ヨーロッパのリーグとJリーグの比較を進めていきたいものです。
個人的には、日本のゲームがスローペースなのは、どの年代もヨーロッパと比較して、おそらく変わらないように思っていまして、その一因が、
・日本と海外の練習時間、試合時間の差
ではないかと思っています。
ヨーロッパでは、中学生とドイツへ遠征に行った時もそうでしたが、1日1試合が当たり前で、練習も長くて2時間が当たり前。
短い時間の限られた中で、効率よく、質を求めてトレーニングやゲームをこなします。
逆に日本では、普段から1人で2試合3試合をこなすのが当たり前だったり、長時間の練習も当たり前です。
4時間の練習があると思ったら、ペースを配分してしまうのは当然のことだと思います。
そういった積み重ねが、ゲームのテンポにも影響しているのではないかな、と個人的には思っています。
野球のピッチャーの投球制限なんかもそうですが、ブラック部活なんて言葉も聞こえてくるように、スポーツ界全体の長時間練習、または長時間労働は、日本全体の問題なのかもしれませんね。
はい、長々とお付き合いいただきありがとうございました。
以上、データからもスポーツを楽しもう!でした!
それではスポーツを楽しもう!