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シェフ 阿川

2016.10.20    「パスタ!」

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シェフ 阿川
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スポーツの楽しさをお伝えするATHLEADブログ。

 

 

 
こんにちは、シェフの阿川です。

 

 

 
つい先日、ネットのコラムでスパゲッティと呼ぶのはダサい、という記事がありました。
僕もスパゲッティを食べたのに、パスタを食べたという事が普通になっています。

 

 

 

スパゲッティやペンネ、ラザニアなどの総称として”パスタ”と言う言葉が使われていますが、そのパスタと言う言葉が通用する様になったのはイタリアでもここ数十年の事のようです。

 

 

 

それまでは、全てをマカロニと称していました。
マカロニというと我々はグラタンをイメージしますね。
そのグラタンに使われているものもマカロニです。
イタリア語風に言うとマッケローニですが、ここではマカロニと呼びます。

 

 

 

我々が現在パスタと称してるのと同じですが、マカロニはいつの間にか、あの4㎝位の中に穴が空いたものだけを呼ぶようになりました。

 

 

 

余談ですが、スパゲッティも厳密に言うと、麺の太さでスパゲットーニやスパゲッティーニと変化します。

 

 

 

そのマカロニと呼ばれたパスタですが、最初に歴史上に登場してくるのは13世紀です。
その文書はイタリア的な奇跡として綴られています。

 

 

 

南伊のシチリア島の南端、シクリという小さな町に、グリエルモという信心深い修道僧が住んでいました。
このフラ・グリエルモは日頃からの清貧ぶりと、貧しい人々への奉仕で人々から聖者と呼ばれて親しまれていました。

 

 

 

ところが、この町の金持ち達が彼を揶揄ってやろうとある日、食事に招待しました。
食卓の上には、柔らかいチーズをいっぱい詰めたマカロニの皿が用意されていた。
ただ、フラ・グリエルモの前の皿だけ土が詰められていました。

 

 

 

しかし、フラ・グリエルモはそれを見ても少しも驚かず、食事の祈りを始めました。
するとその時、奇跡が起き、修道僧の前のマカロニの土が、チーズに変わったのです。

 

 

 

後にローマ教会の聖人の列に列せられますが、もちろんこの時の奇跡だけではないでしょうが、不味い食事をするに耐えられず奇跡を起こした修道僧を聖人にするとはイタリアは楽しい国ですね!

 

 

 

マカロニの革命は19世紀に起こり、乾麺の発明がありました。
最上の状態を保存する為には、できるだけ短い期間に乾いた暑い大気と涼しい大気の中で乾燥させる必要があります。
これが出来るのに最適とされていたのがナポリ近郊でした。

 

 

 

乾麺の出現で、初めてスパゲッティが発明されました。

 

 

 

紐とか細引きとかの意味のスパーゴという言葉が語源のスパゲッティはナポリの最も庶民的な料理として屋台で売られていました。

 

 

 

大鍋でスパゲッティを茹で、傍に盛った粉チーズと黒胡椒をかけて提供します。
お客は、それをその場で立ったまま右手な3本の指で器用に食べます。

 

 

 

汚さずにキレイに食べるのが、ナポリ的な粋だったようです。

 

 

 

スパゲッティの普及により、フォークも四又が発明され、現在もそれが主流となっています。

 

 

 

さて、スパゲッティはアルデンテが基本ですが、19世紀のナポリでも既にその茹で方を指示する文書が残っています。

 

 

 

美味しいものを放ってはおけない金持ちや貴族はいつの時代にも居るもので、自宅のコックに命令書を渡しています。

 

 

 

「絶対に水が沸騰するまでスパゲッティを鍋にいれない、そして必ず硬茹でにすること」

 

 

 

僕であればそこに、海水と同じ塩分にして、茹でている間は沸騰させ過ぎず、スパゲッティが踊る程度の温度を保つこと、と書き加えます。

 

 

 

現在でも進化し続け広まっているパスタですが、僕でも時々昔食べたナポリタンが食べたくなります。
イタリア人には許せないでしょうが、ケチャップで炒めたスパゲッティが恋しくなります。

 

 

 

あえてナポレターナという言葉を使わずにナポリタンという単語を作ったのだから(勘違いから生まれた言葉なのですが)ご勘弁を(笑)

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