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2016年12月

2016.12.29    アントラーズの挑戦

ライター
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スポーツの楽しさをお伝えするATHLEADブログ。

 

 

 

 

こんにちは、シェフの阿川です。

 

 

 
つい先日、クラブW杯の決勝戦が行われ、サッカーファンのみならず観ていた日本人は固唾をのんで応援したことでしょう。

 

 

 

鹿島アントラーズが決勝に勝ち進んだ時、僕は2000年のトヨタカップを思い出し、その試合の再現にならないかと期待していました。

 

 

 

2000年のトヨタカップはレアルマドリードvsボカジュニアーズの戦いでした。
結果は、2対1でボカの勝利!
前半開始6分間で2点をもぎとり、ほぼ試合を決定していました。

 

 

 

当時のレアルも、フィーゴ、ロベルトカルロス、ラウール、イエロなどそうそうたるスター軍団でした。

 

 

 

下馬評はレアル有利でしたが、序盤の猛攻によりリズムを狂わされ、最後まで本来のプレーが出来ずに敗れ去りました。

 

 

 

戦術的な話は専門家達に任せておいて、僕が注目したのは試合前の選手達の雰囲気の差でした。

 

 

 

ボカは開始前の練習に誰一人ピッチに現れず、対してレアルはスタンドの観衆に応えながらの余裕のアップ!
試合開始10分前にようやく姿を現したボカの選手は全員ウォームアップコートを着たまま!
この姿からして室内練習場での十二分のアップと戦略面の徹底化が行われたと思い、何か仕掛ける雰囲気が伝わってきました。

 

 

 

案の定、ボカは様子を伺うつもりのレアルの背後にシンプルなスルーパスと元代表のデルガドの突破力、重戦車と言われたパレルモが2つの決定機を2つとも決めたことで、試合は決まってしまいました。

 

 

 

追加点を採るまで手を緩めないところがニクいですね。

 

 

 

ボカのカルロスビアンチ監督は6年前にもACミランに勝利して世界一になった実績があります。
サッカーは11人で戦えばスター軍団にも勝てると証明してくれた名将ですね。

 

 

 

2人の指揮官のコメントを比べると結果は必然だったのかと。

 

「こういう試合で重要なのは良い試合をすることではなく、勝利をもぎ取ること。」

 

「最初の5分間、集中力を欠いてしまった。残りの時間はわれわれが押していたと思う。」

 

 

 
指揮官というものはスポーツだけでなくあらゆる分野においても、オーケストラの指揮者に例える事ができるような気がします。
つまり本番の為にどれだけ準備が出来るか!

 

 

 

7~8割、準備で決まると言われているオーケストラのコンサート。
ぶっつけ本番ではただの無鉄砲な指揮官、100%準備で決めようとするのは臆病な完璧主義者で、不測の事態に対応出来ない指揮官。

 

 

 

全ての事象は流動的なのでシナリオ通りに進むものでなく、シナリオからズレそうになったり、そうなった時の対処に先手を打つ事が重要です。
シナリオ通りの試合展開だったと思われる試合でも、それは結果であって、試合中の指揮官は常に修正ポイントを先に先に手を打って調和を取ろうとします。

 

 

 

国や組織が常に改革を必要として、後手後手にまわると負の連鎖になってしまう事と根っこは一緒なのかもしれません。

 

 

 

調和を取る、と言いましたが、
調和とはハーモニー、まさにオーケストラ!

 

 

 

古代地中海文明では精神と肉体のバランス感覚を重要視していたので、当時の教育の必須科目に運動と音楽が加わっていました。
健全な精神には丈夫な肉体、バランス感覚には音の調和。

 

 

 

レアルの試合に話を戻すと、最初から最後まで戦う姿勢を失ったまま相手の手の上で転がされてしまったように思われます。

 

 

 

アントラーズの試合ではスター軍団の歯車を狂わせ、指揮官ジダンをビビらせるところまではいけました。

 

 

 

結果はご存知の通りですが、これほど興奮させてくれて希望と可能性を見せてくれたアントラーズの挑戦には只々感動という言葉しか思いつきません。

 

 

 

それでは、今回はこのへんで!