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2016年9月8日

2016.09.08    「イタリア式運転術」

ライター
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スポーツの楽しさをお伝えするATHLEADブログ。

 

 

 

 

こんにちは、シェフ阿川です。

 

 
今回は、イタリアの地方ごとの特徴を運転術から話したいと思います。

 

しゃべるトーンも地方によって異なる様に運転技術も特徴があります。

 

高速道路でヴェネチアナンバーを見たら注意せよ、とはイタリアの常識とされています。

 

小さな島を舗装して、それらを橋で繋いだ都市だから、当然のことながら市内には車は入れない。
自動車の影も見られないということでは、世界で唯一の街でしょう。
ヴェネチア人は、日曜祭日にだけ本土で車を使います。
というわけで、彼らの運転技術はイタリア最低とされています。

 

面白いことに、これと同じ事が今から500年前のルネサンス時代でも言われていました。
当然、自動車ではなく馬ですが、他の地方の人々の笑いの種になっていたらしく、多くの風刺画が残されています。

 

海の上での航海術はバツグンで、地中海一の強国であったヴェネチアの唯一のツッコミ処であったのかもしれません。

 

一方、自動車の普及度の一番高いトリノやミラノの人々が最も運転が上手いかというと、それがそうとも言えない。
フィアットやアルファ・ロメオのお膝元で、自動車に慣れ親しんでいるはずなのにです。

 

証券取引所があったり、最新の流行の発信地であったりと、世界の流れを牽引する土地柄か、他の地方のイタリア人に比べれば若干ですが、働き者です。
その為か規則を、これまた比較的にしても尊重する気持ちがあるらしく交通規則はちゃんと守るのです。

 

ところが交通規則をきちんと守る人は、他の人も守ると思い込みがちです。
だから、ちょっとわき見をしていたりして規則を守らない人や車があったりすると、完全にお手上げになってしまいます。

 

これと全く反対に出来ているのがローマの人々です。
ローマは古い古い都市だから当然、道という道は自動車に都合良くは作られていません。
しかも、ちょっと地下を掘り駐車場でも作ろうものなら、たちまち遺跡が現れ文化保護委員会あたりからマッタがかかる始末!
その為、旧市街地では路上駐車するしかなく元々狭い道が更に狭くなる。

 

それならば、これら狭い道をゆっくりと規則正しく走るかといえば、そんな事はローマっ子の気分に反するのです。
彼らは、自動車は早く走らせるモノであると思っているから速度標識や信号には、やむを得ぬ時だけ従い、折あらば追い抜きわりこみをしようと、一時も油断していない。

 

ローマ市内で運転できる様になれば何処でもやっていけると言われているほどです。

 

こんな調子だから、さぞかし交通事故が多いだろうと思うところですが、それが不思議と少ない。
ローマっ子は、自分達が規則を守らないのだから他の人が規則を守るはずがない、と考えているのでしょう。

 

リュック ベンソン監督の映画「タクシー」でのワンシーンを思い出します。
暴走運転をするタクシードライバーが、制限速度を守る人の方がすぐ事故ると言い放ち、その通りの事故シーンが映されます。

 

事故が起きて、規則を守らない方が悪いと一刀両断して済む問題なのでしょうか?
ローマ式は困りものですが、信号機が故障していた場合など、規則を守れば安全と信じ込んでいると大事故に繋がるでしょう。

 

日本人気質的には、規則を守りつつ臨機応変に対応するのが合っているのかもしれませんが、他人も当然守ると思わない方が安全ですね。
ナポリまで行くと、運転技術云々より如何に盗まれずに切り抜けられるかの方が重要です(笑)