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2015年12月1日

2015.12.01    リビングレジェンドの英断、そしてその後。

ライター
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スポーツの楽しさをお伝えするATHLEADブログ。

 

こんにちは。ビッグフット藤本です。

スノーボード界が誇る、リビングレジェンド最終回!

そもそも、ビッグフットがこのテリエ・ハーカンセンの1998年長野オリンピックボイコットという、今では風化されつつある事件をなぜ思い出したのか?
それは、長野オリンピックから5大会も経った2014年のソチオリンピックで起きた、ビッグフット的ソチオリンピック3大事件がキッカケでした。

『ビッグフット的ソチオリンピック3大事件!』
①スロープスタイルの優勝候補トースタイン・ホグモ、練習中の怪我による棄権!
②2冠を目指したショーン・ホワイト、スロープスタイル棄権!!
③ハーフパイプ絶対王者、ショーン・ホワイト3連覇逃す!!!

日本人メダリストの誕生もさることながら、個人的にはこの3つが最も衝撃的な事件でした!
世界最高峰の舞台で大番狂わせは決して珍しい事ではありませんが、この3大事件に関しては個人的な感情も入り、受け入れ難い結果となりました。

ソチオリンピックからスノーボード競技の種目に新たに加わったスロープスタイルは、コース上に設置された、ジャンプ台やレール、ボックス(ソチオリンピックの場合は、巨大なマトリョーシカ)を利用して、その技の難易度と完成度を競う競技です。

長野オリンピック当時、IOCはハーフパイプの競技運営を、それまで牽引してきた国際スノーボード連盟(ISF)ではなく、国際スキー連盟(FIS)に依頼しました。
テリエのオリンピックボイコットの引き金になった事件ですが、IOCは今回のスロープスタイルにおいても同様に、競技素人の国際スキー連盟(FIS)に運営を依頼してしまうのです。

テリエは、国際スノーボード連盟(ISF)の消滅後、TTR(The Ticket to Ride)を立ち上げ、スノーボーダーによる、スノーボーダーの為の大会運営を行ってきました。
オリンピックでスロープスタイルを公式競技に採用するのであれば、餅は餅屋=スロープスタイルはTTR、は傍から見れば当然の事の様に思えるのですが・・・。

結果、スロープスタイル優勝候補のトースタイン・ホグモは練習中に骨折をしてしまい棄権を余儀なくされました。
ハーフパイプとの2冠を目論んだショーン・ホワイトも、コースの危険性を訴えて棄権してしまいます。
更に、ショーンの選択が正しかったと言わんばかりに、予選を滑った29選手中19人が転倒する結果に、ついに出場選手からもコースの批判が上がってしまうほどでした。

サンデーボーダーの立場でオリンピックのコースにクレームをつけるわけではありませんが、期待していた選手が本領発揮できずに姿を消していく。
いちスノーボードファンとしては、非常に残念な結果となってしまいました。

しかし、このような事態に早くから警鐘を鳴らし、自らの競技人生よりも、自らを育ててくれたスノーボードの歴史や文化に敬意を払い、毅然とした決断を下したテリエ・ハーカンセン。
彼はまさにスノーボード界のリビングレジェンドと呼ばれるにふさわしい人間だと思うのです。

競技者としては第一線を退いていますが、表現者として、今後も彼の動向から目が離せません!

それでは今日もスポーツを楽しもう!