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2015年11月24日

2015.11.24    リビングレジェンドの英断

ライター
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スポーツの楽しさをお伝えするATHLEADブログ。

 

こんにちは。
ビッグフット藤本です。
前回に引き続き、テリエ・ハーカンセンのオリンピックボイコットに込めた思いをご紹介致します!

1998年の長野オリンピックでスノーボード、ハーフパイプが初めてオリンピック公式競技に採用されました。
オリンピックで初開催となるハーフパイプに、当時のスノーボードファンは、人気・実力ともに世界トップクラス、テリエの活躍を期待していたことでしょう。

しかし、テリエはオリンピックのハーフパイプ初代王者のチャンスを自ら辞退してしまうのです!

第一線で活躍するアスリードとしては考えられない選択のようにも思えます。
しかし、そこにはリビングレジェンドとまで言われる、テリエ・ハーカンセンのスノーボードの歴史と文化を重んじるが故の思いがあったのです!

スノーボードには、スノーボーダーで組織された国際スノーボード連盟(以下、ISF)がありました。
スノーボードを世界単位でより楽しめるスポーツとして健全かつ円滑に普及、発展させるために、プロ・アマチュアライダーを代弁して活動していた機関でした。(1991年発足~2002年解散)
スノーボードがオリンピック競技にまで成り得たのは、このISFの存在があったからなのです。

ところが、国際オリンピック委員会(以下、IOC)はオリンピックに関するスノーボードの全てを、国際スキー連盟(以下、FIS)に任せてしまいます。

もともとFISは、若者を中心に急激に人口が増えていくスノーボードに対し、スキー市場を奪われてしまうと危機感をおぼえ、スノーボードのオリンピック種目化に反対の立場でした。
にも関わらず、FISはIOCからスノーボード競技の運営を任されると、それまでの立場を一転させ、オリンピック選考大会をFIS主催大会に限定するなどし、スノーボーダーを取り込んでいったのです。
当然、オリンピックに出場したい選手は、FISの大会に出場するようになります。
スノーボーダーの流出は同時に、スポンサーの流出にもつながり、やがてISFは解散への追い込まれてしまうのです。

オリンピックというトップアスリードが集結する世界大会で、その業界以外の団体が運営を任せられることに違和感はありますが、IOCはFISに任せてしまったのです。
その背景には、何があったのでしょう・・・。

いずれにしても、スノーボードの歴史、文化を軽視するIOCとFISに対し反発したテリエは、オリンピックボイコットというアスリードとしての最終手段に出たのです!
この出来事がきっかけで、その後スノーボード界では、オリンピック優勝者が必ずしも世界TOPクラスの選手ではないという異常な事態が続きます。

時は流れ、2014年のソチオリンピック。

ハーフパイプに加え、スロープスタイルが新たに公式競技に加わり、いずれの種目もFIS主催大会以外でも活躍する、まさに世界TOPクラスの選手が出場する世界最高峰の大会となりました。
スノーボード界でも、オリンピックの価値が高まってきたのです!

1998年長野オリンピックから5大会が経ち、テリエの英断も風化されつつあります。
そこにきて、ビッグフットのソチオリンピック3大事件が起きてしまうのです!

・・・今回は、ここまで!

それでは今日もスポーツを楽しもう!