2015.05.17 【感動秘話】ソチオリンピック クロスカントリー
スポーツの楽しさをお伝えするATHLEADブログ
スポーツ業界最長老ヤギです。
今回は心温まるソチオリンピック、クロスカントリー男子スプリント競技でのお話。
ロシア代表のアントン・ガファロフ選手がレース中に転倒。
スキー板が折れてしまうハプニングが起こった。
ガファロフ選手はそれでも立ち上がり 、前に進もうとするが、最後はスキー板は完全に壊れてしまった。
そこに、一人のカナダコーチが1本のスキー板を持って、このロシア選手にスキー板を手渡したのだ。
ガファロフ選手は競技を再開し、みんなとは大きく遅れたものの、無事にゴールすることができた。
同じチームの選手ではなく、競技では敵チームとなるカナダコーチが、スキー板を差し出したのだ。
終了後、カナダコーチへのインタビューで「見ていることができなかった。ロシア代表のガファロフ選手に母国で恥をかかせたくない一心だった」と思いを語ったのだという。
なんて感動的な話なのだろう。
が・・・話はこれで終わりではなかった。
実はこのカナダコーチの妻は元アスリートで、トリノ五輪のスキー距離女子団体スプリントのチーム員だったそう。
その妻のチームメイトがトリノ五輪スキー距離女子団体スプリントの決勝戦でストックが折れてしまうというハプニングが起こったのだそうだ。
メダルのかかっている決勝戦。
そんな中起こったハプニングによってメダルは絶望的と思われたが、ここにもドラマが。
なんと決勝戦に出ているノルウェーのコーチがコースに飛び出て、カナダチームに新しいストックを渡したのだという。
さらに。
実はストックが折れていた時にカナダは4位まで後退し、メダルの届かない順位にいた。
一方、自分のチームのノルウェーはメダル圏内だったそう。
このまま放っておけば、自国のチームがメダルを獲得することができたという状況で、カナダチームにストックを手渡したのである。
その結果、カナダチームは順位を上げ、銀メダルを獲得。
しかし、その結果、自国のノルウェーチームは4位となりメダルを逃すこととなった。
このエピソードは、カナダ・ノルウェー両国で話題騒然となり、批判をするのではなく、このコーチを讃えたのである。
このトリノ五輪の恩、優しさ、五輪マークの示す「他国との輪」という本当の意味の大会を行うために、ソチ五輪でカナダコーチは飛び込んだのだ。
スポーツは国籍や宗教など関係なく唯一平等に行える事だなとあらためて感じたとっても心が温まる話でした。
それではスポーツを楽しもう!